HSKと中国語検定(中検)の違いを比較！どっちを受けたらいい？

HSK（漢語水平考試）と中国語検定（中検）は、中国語能力を測定する主要な試験ですが、
それぞれ異なる特徴と目的があります。

どちらを受験するか迷っている方は、HSKと中検の違いをメリット・デメリットを徹底的に比較します。

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HSKの試験内容は？

HSKは、中国政府（教育部）が主催する国際的な中国語能力試験で、非母語話者を対象にしています。

• 試験は1級から6級まで
• リスニング、読解、作文の能力を測定
• 口頭試験であるHSKK（漢語水平口語考試）も別途実施

HSKのスコアは、中国の大学への留学や奨学金申請、企業での中国語能力の証明として広く利用されています。

中国語検定の試験内容は？

中国語検定（中検）は、日本中国語検定協会が主催する日本国内向けの試験。

• 準4級から1級まで
• 筆記とリスニングが中心
• 準1級と1級では二次試験（面接）も実施されます。

中検は、日本国内での中国語学習の成果を測る指標として、教育機関や企業での評価に用いられています。

HSKと中国語検定の違いを徹底比較

試験の難易度

HSK	中国語の実用的な運用能力を評価する国際基準の試験で、 級が上がるごとに語彙数や文法の理解度が求められます。
中検	日本語と中国語の相互翻訳や文法知識を重視し、 特に上級では高度な文法理解と表現力が必要とされます。

試験の実施回数

HSK	日本国内では年間10回以上実施されており、全国主要都市で受験可能です。
中検	年3回（3月、6月、11月）実施されます。

資格の有効期間

HSK	中国の大学入学などの目的で使用する場合、有効期間は受験日から2年間です。 それ以外の用途では有効期限は設けられていません。
中検	合格証明書に有効期限は設けられていませんが、 提出先の判断により最新の成績が求められることがあります。

試験の検定料

HSK	級によって異なり、3,850円～11,550円程度です。
中検	準4級から1級まで、3,800円～13,800円程度となっています。

試験時間

HSK	級によって異なり、約50分～150分です。また、口頭試験（HSKK）は約37分～44分です。
中検	級によって異なりますが、筆記とリスニングを合わせて約60分～120分程度です。

それでは、HSKと中国語検定（中検）のどちらを受けるべきかを詳しく解説していきます。

目指す職業によって違うよ！

HSKと中国語検定(中検)のどちらを受けるべき？

中国語検定（中検）がおすすめな人は？

相互翻訳・通訳のスキルを身につけたい人

理由①：出題内容が翻訳・和訳・中訳中心

中国語検定（中検）は、日本語から中国語、中国語から日本語への翻訳問題が中心となっており、実務的な言語運用力が問われます。特に準1級・1級になると、専門的な用語や複雑な文法構造に対応するスキルが必要になります。

理由②：面接試験で通訳力が問われる

準1級・1級では面接形式の二次試験が実施され、口頭での中国語・日本語の通訳能力が評価されます。これにより、単に読む・書くだけでなく、通訳としての実践力も養われます。

理由③：翻訳・通訳業界での認知度が高い

日本国内で翻訳や通訳を職業にしたい場合、中検は評価対象になりやすく、履歴書や職務経歴書にも明確に書ける資格として活用されています。

日本国内の企業への就職・転職を希望する人

理由①：国内企業では中検の知名度が高い

中検は日本国内での歴史が長く、企業側にも認知されている資格です。特に中国との取引がある商社、製造業、旅行業などでは、履歴書に中検の級を明記することで、中国語の実務力のアピールになります。

理由②：実務で必要な「読み書き・会話」がバランスよく問われる

中検では漢字・文法・語彙に関する問題や、文脈理解・和訳・中訳・聴解といった、日本の職場で求められる中国語スキルが幅広く評価されるため、実際の仕事に直結しやすい試験内容となっています。

HSKがおすすめな人は？

中国への留学や奨学金申請を目指す人

理由①：中国留学・奨学金申請に必須の資格

HSKは、中国政府（教育部）が主催する唯一の公的な中国語能力試験であり、
多くの中国の大学・大学院では、HSKの級とスコアが出願資格や奨学金申請の条件になっています。

たとえば：

• 学部留学なら HSK4級以上
• 大学院進学なら HSK5級〜6級

が一般的な要件です。

また、中国政府が提供する奨学金「孔子学院奨学金」や「一帯一路奨学金」などの申請時にも、HSKのスコアが審査対象となります。

国際企業や外資系企業で働きたい

理由①：国際的に通用する資格で外資・グローバル企業に強い

HSKは世界120か国以上で実施されており、国際的に通用する中国語資格です。

グローバル企業や外資系企業では、中検よりもHSKのほうが認知されているケースが多く、
履歴書や職務経歴書でのアピールにも効果的です。

特に、以下のような業界で重宝されます：

• 海外営業・国際貿易
• 外資系コンサル・IT企業
• 観光・ホテル・航空業界（中国との接点が多い職種）

あなたに合う試験はどっち？

タイプ	おすすめの試験	理由
翻訳・通訳者志望	中国語検定（中検）	翻訳・通訳問題が中心で実務向き
日本企業に就職・転職したい	中国語検定（中検）	国内での認知度・評価が高い
中国への留学・就職を目指す	HSK	HSKスコアが出願条件になるため
国際企業・外資系を志望	HSK	世界中で認められている資格

どちらの試験にも長所がありますが、「日本語と中国語の橋渡しをするプロになりたい」という方や、
「日本国内の職場で即戦力として評価されたい」という方には、中国語検定を中心に受験することをおすすめします。

中国を舞台に学びたい・働きたい人、あるいは国際舞台で通用する資格がほしい人には、HSKが非常におすすめです。

余裕があれば、HSKとのダブル受験で国際的なアピール力を補うのも効果的です。

まとめ

項目	HSK	中国語検定（中検）
主催	中国教育部	日本中国語検定協会
対象	国際的な中国語学習者	日本国内の中国語学習者
試験内容	リスニング、読解、作文、口頭（HSKK）	筆記、リスニング、翻訳、面接（上級）
実施回数	年10回以上	年3回（3月、6月、11月）
有効期間	2年間（特定用途）	無期限（提出先の判断による）
検定料	3,850円～11,550円	3,800円～13,800円
試験時間	約50分～150分（級による）	約60分～120分（級による）
活用例	留学、国際企業での就職、奨学金申請	日本国内での就職、翻訳・通訳職